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ウェブデザインを独学で学ぶための効果的な方法

こんにちはウェブデザイナーのKです。時折、熱心なウェブ担当者さんに出会うことがあります。単に制作や修正を依頼するだけじゃなく、自分でもホームページ制作をしてみたいと仰ります。結論から申し上げますと単にホームページを作るのと商用のホームページを作るのとでは大きな隔たりがあります。

自分の趣味のサイトを作るのであればあまり深く考えず、自分本位で作ればよいため、色味や雰囲気など自由にデザインをすればよいから簡単です。また、主に公立の小中学校のホームページなどは教師や事務職の方がホームページビルダーという制作ソフトを使って制作していると思いますが、これなどは非営利のため、よほど奇抜なデザインでない限り、あまりデザイン性にこだわらなくてもよいといった側面があるのは事実だと思います。

しかしながら、商用ホームページのデザインは自己満足、社内満足では決していけないということです。何故なら満足すべきは社内の人間ではなく、サイトに訪れ、実際に商品を購入したり、サービスを利用するお客様だからです。厳しい言い方をしますといくら社内での評価が高くとも利用するお客様からの評価が低ければそれでは単なる独りよがりでしかありません。

私もイチ消費者として様々なホームページを見ますが、制作業者が作ったものと自分たちで作ったものはすぐに分かります。あくまでも個人的な金銭感覚ですが、数万円以上支払う商品やサービスを扱っているホームページが手作り感満載のホームページであると、それ以上中に進む気はしません。これが1万円以下の市販品を扱っているお店であれば別です。サイトのレイアウトがごちゃごちゃでも値段が安く、配送日時が早ければそれ以上特に求めるものはありません。

高級を謳うエステサロンや飲食店のホームページが手作り感満載のホームページであれば果たしてそのお店を利用する気になれますか、家を建てようとするのに住宅メーカーのホームページがいかにも素人の方が作ったホームページであればここで家を建てようと思いますかということです。もちろん実際の商品やサービスとは別の話です。手作り感満載のホームページであってもきちんとしたものを販売している会社ももちろんあるでしょう。でも、一般論としてそういう会社や店舗の商品を購入する人は少ないというのは事実だと思います。それを踏まえたうえでいいます。

商用サイトのウェブデザインを独学で学ぶための効果的な方法について、ウェブ制作会社のスタッフとしての視点からアドバイスします。

まず、初心者がマスターするには時間と練習が必要です。ただ、それでも適切なアプローチで効率的に学ぶことができます。独学での学習は、自分自身のペースで進めることができ、特にウェブデザインの基本原則や技術に焦点を当てることができます。

まず、基本的なウェブデザインの理論、色彩理論、タイポグラフィーなどの基礎から始めましょう。これらは、オンラインコース、書籍、ブログ記事などを通じて学ぶことができます。特にお勧めは一つの業界に絞って数多くのサイトを見ることです。

サイトを検索してサイトを見まくることがもっとも分かりやすいです。

『Webデザイン良質見本帳[第2版] 久保田 涼子 (著) SBクリエイティブ刊』
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といった本を読むのも一法です。実際私も未だにこの本をペラペラとめくります。

業界特有のルールが分かってくると思います。

次に、HTMLとCSSの理解を深めることが重要です。これらはウェブサイトの構造とプレゼンテーションを定義するための言語であり、ウェブデザインの根幹をなしています。書籍で学んでもいいと思いますし、オンラインスクールで学んでもいいと思いますが、ある程度普段の業務でHTMLとCSSを知っていたとしてもおさらいを含めて初めから学ぶことをお勧めします。基本を知っていないと、後々必要になってくるphpやJavaスクリプトなどで躓くこともありますので必ず一通りは学んでください。

ワイヤーフレームとプロトタイピングは、デザインプロセスの初期段階で非常に役立ちます。これにより、ウェブサイトの構造を視覚的に計画し、デザインの全体像を捉えることができます。また、UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)デザインの基本に精通することも重要です。これらは、ウェブサイトの使いやすさとユーザー体験に不可欠な要素です。

さらに、Adobe Dreamweaver、Adobe Photoshop、Adobe Illustrator、などの業界標準ツールを学ぶことも大切です。これらのツールは、デザインプロセスを効率化し、プロフェッショナルな結果を出すために不可欠です。冒頭で述べたように、非営利の公立学校で使うホームページであればホームページビルダーとWindowsに標準搭載されているペイントでも制作は可能ですが、商用サイトを制作するという高い目標があるのであればドリームウィーバー、フォトショップ、イラストレーターは必須です。

最近はイラストACなど安価な素材サイトがあります。ここでのダウンロードもやはりイラストレーター用のファイル形式(.ai、.eps)です。素材を加工せずそのまま使うのであればイラストレーターは必要ありませんが色味や形状など加工する必要があります。そのうえで必要なのはイラストレーターです。また、写真も同様です。写真にテキストを乗せるだけでは不十分で、当然、サイトに合ったフォントと色で文字を加工して乗せなくてはなりません。もちろん写真そのものの加工も必要です。

最後に、実際にウェブサイトをデザインする経験を積むことが重要です。知識を実践に移し、プロジェクトに取り組むことで、理論とスキルを統合し、実際のウェブデザインの仕事に役立てることができます。友人や知人のためにウェブサイトを作成したり、架空の会社のウェブサイトをデザインすることで、経験を積むことができます。

ウェブデザインは、クリエイティブなスキルと技術的な知識のバランスが必要です。独学で学ぶ過程は挑戦的かもしれませんが、根気よく取り組むことで、このエキサイティングな分野でのキャリアを築くための強固な基盤を築くことができるのも事実です。

ある程度出来るようになるとそれ以上はセンスの部分が大きくなります。ここがプログラマーとは大きく違います。プログラマーは極端な話、コードをどう書こうとも動けばいいのです(コードの書き方によって動きがもたつくことはありますが)。繰り返しになりますが、業界特有のルールはありますがウェブデザインは絶対的な正解は存在しません。学んですぐにコツが分かる人もいればいつまでたっても分からない人がいるのも事実です。

だからこそウェブ『デザイン』なのです。同じ紙と絵具を渡されても、出来上がるものは皆違います。同じ道具を使っているのにどうしてこうも差がつくのだろうと思ってしまいますがウェブデザインもまさにそうです。終わりがありません。一般的に何事も十年一昔といいますが、ウェブデザインの世界五年一昔です。五年も経つとデザインが古臭く見え、新しいものが必要になります。常に勉強をし続けなくてはなりません。ベーシックなデザインとトレンドなデザインを上手に加味させながら常にスクラップアンドビルドの繰り返しです。

これを楽しいと思うか、面倒くさいと思うかは人それぞれですが、これが現実です。

ただ、頑張って出来るようになればもちろん見返りはあります。自社サイトを自在にカスタイマイズ出来ますし、副業、或いは本業でウェブ制作の世界のプロとして携われます。こういう方々が増えますと我々も商売あがったりですが(笑)。

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