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11.62019
楽天モールの「送料改革」に出店者が反発
出店者と楽天市場側で相当揉めているため、確実にそうなるとは言い切れませんが、2020年初頭にユーザーが楽天市場の各出店店舗で一度に 3,980円(税込)以上の買い物をした場合に送料が無料となる、共通の送料無料ラインを導入することが公表されました。
楽天側でこの送料を持つのであれば特に問題はありませんが、送料は出店者側の負担、粗利数十円程度の商品を売っている業者は死活問題です。それでなくても楽天市場は出店料が高く、売れる売れない問わず、年間50万~70万円掛かります(プランによって異なる)。更に楽天モール内で露出を強くするためには広告も出稿しなくてはならず、とりあえず中小のショップであっても120万円程度の予算を組んでいないとまともな運営は出来ません。確かに、ショッピングセンターやデパート内にテナントを借りるよりは安いとは思いますが、それでもやはり中小のネットショップにしてみると、この年間120万円の楽天市場料は相当厳しいといえるでしょう。そこに来て販売手数料(成約手数料)がやたらと高いため、大変厳しい戦いを強いられるのは確実であり、出店者側から送料無料化に対して、強い反発があるのも理解できます。
楽天側では公表しませんが、楽天市場に出店しているショップさんで満足できる利益を出しているのは10%程度と言われています。
あくまでもリアライズの考えではという断りのうえですが、リアライズでは楽天市場への出店のご相談をされてもお勧めはいたしておりません。市販品ではなく、オンリーワンの商品で、尚且つ、月商が最低でも200万円程度見込め、粗利が1点当たり数千円あるのであれば出店してもなんとか利益は確保できるでしょうが原価率が高く粗利がやたらと低い商品や他のモールと10円単位の値引き合戦になるようでは思いやられます。
現在、弊社がお勧めしているのはAmazonへの出店と独自のネットショップ構築です。
Amazon出店は参入障壁が低く、サラリーマンが副業で行っている人もいるぐらいです。また独自のネットショップは浸透するまでに時間が掛かりますが、モール出店料など余計な経費が掛からないのがメリットです。
その上で利益が確実に出るようになれば更なる売上高向上のため、楽天市場に出店すればよいと思います。
いずれにせよ、ネットショップというと、どうしても安易に考えがちですが、むしろテナントを借りてリアル店舗を作るよりも難しかったりします。やるのであれば腹を括って取り組むべきです。