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2.202019
原点回帰?
2014年末にHTML5、CSS3が勧告されてから4年が過ぎました。
HTML5ではこれまで通常のHTML(XHTMLを含む)では表現が難しかった複雑な動きが表現できるようになり、動きのあるダイナミックなWEBサイトがもてはやされたのは周知の通りです。
しかしながら、映画やゲーム、アーティストなどの期間限定プロモーションであるならまだしも、一般の企業サイトでサイトを開くたびに毎回トリッキーな動きを見せられても正直ウザったいと思うのではないでしょうか?
HP制作会社によってはあえて高度な動きのあるサイトを提示して、こんな凄いホームページを作れますよと営業している会社もあるみたいです。確かに一回目に見た時のインパクトは強く、なるほどこのホームページであれば競合する同業ライバル会社を出し抜けるかと思い、申し込んでしまう社長さんも少なからずいらっしゃるようですが、では、そういう複雑な動きをするホームページを導入した会社さんがホームページの力のみでライバル会社に打ち勝ったかというと、そんな話は殆どいうか、まったく聞いたことがありません。
具体的に統計を取ったわけではありませんから実際の数字は分かりませんが、個人的な感想を言うとよくて横ばい、下手すると元のサイトより売り上げが下がったということが少なからずあるのではないと思うのです。
私が制作会社としてご依頼の企業様にご案内するのは「売り上げの上がるホームページを制作しましょう」ということです。このあたり、正直クライアントさんとぶつかるときもあります。クライアントさんによってはどうしてもインパクトのあるホームページの方が集客力があるような気がするのですね。
オンリーワンの商品でどこにも売っていない独占販売の商品であるならどのようなホームページでも構わないと思いますが、インターネット商店街は隣のお店との距離が指1本分しかないわけです。つまり、検索をしてせっかく辿り着いた潜在的見込み客が複雑怪奇な動きのあるサイトを見て、なんだかウザったいと感じ、ブラウザの戻るボタンを押してしまい、指1本分下のライバル会社に行ってしまうということは多々あります。これは非常に勿体ない。もしかすると契約に結び付いたかもしれない大切な見込み客を逃してしまったということになりかねないわけです。
自分自身、WEB制作者としてずーっと考えてきました。私自身が実際にネットで買い物をしたり、お店を探したりする消費者です。一消費者というフラットな状態で考えてみると、煩わしいサイトにはやはり長時間滞在はしません。
そこでリアライズの本サイトを使い試してみました。スライドショーを排し、動きのないサイトを作りました。この結果お客様の問い合わせが減るのであれば私の考えが誤っているということになりますが結果的に数値を見る限り、まったく影響はありませんでした。むしろ実際に問い合わせ件数は増えております。
制作会社の立場からすると、複雑な動きのあるダイナミックなサイトをお客様に提示することによって金額を吊り上げられるというメリット(?)があります。特に自社の売り上げを上げることばっかりに必死な会社はなおそう思うはずです。
ですが、お客様の立場に立って考えると、一般の商店や企業であると99%以上の確率でダイナミックな動きのあるホームページは不要であると思われます。せいぜい入れたとしてもトップページのスライドショー2、3枚程度じゃないでしょうか。
私達の方針として、不要なむのは不要とはっきり言います。その結果お客様と喧嘩になってしまうかもしれませんがそれもこれもお客様のことを考えてです。ご理解頂けると大変ありがたいです。